FA77mm F1.8 Limited について
五本目、前回の31mmと並び評されることの多いレンズです。
所持レンズの中でもズバ抜けた描写力。もはや反則級です。
smc PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited
(※スペック等は公式等を参照ください)
FA Limited 単焦点レンズの一角、77mm/1.8です。
31mmが『いい時も悪い時もある』なら、77mmは『いい時ばかり』です。
ペンタ民の特権と言っても過言ではない、そんなレンズかと。
良い点はやはり描写力。
このレンズを使って初めて撮ったときは、その絶妙な描写に驚きました。
美しい滲みとでも表現しましょうか。ソフトフィルターとはまた違う、不自然であり自然でもある...形容し難いけどこれは凄い!と思わせる、独特なボケ味があります。
キレっキレが好きな人には合わないかも知れませんが、十分キレはあります。
そしてこのサイズ、ペンタックスはこうでなくては。もちろん描写さえ良ければ多少重くなろうとも構わないところですが、これは全く苦になりません。
思いついたデメリットは、最短撮影距離が長いことでしょうか。もうちょっと寄ることができれば、個人的にほぼ最強だったのですが。
あとは強いて言うなら値段と防塵防滴無し、の二点くらいでしょうか。
とはいえ、値段はまだなんとか許容な範囲だし、防塵防滴が求められる様な場所へは持っていかないですからね。
逆光に強いとか弱いとか、あんまり気にしないので良くわかりません。逆光を使った表現が好きなので、クセがあったらそれはそれで楽しむだけです。
一本つけて街中をスナップ撮影するなら、このくらいの焦点距離が個人的にギリギリかもかもしれません。
評判通り、ポートレートにかなり向いていると思われますが、なんとなく、これを使っているとみんな同じ味わいのものが生まれそうで怖くもあります。
というわけで少なくとも現時点では、自分は31mmよりも断然こちら派です。
あえてギターのエフェクターで例えるなら、31mmはオーバードライブ、77mmはディストーションといったところでしょうか。
オーバードライブは分かり易い迫力はないものの、セッティングやピッキングニュアンスなどで絶妙な味を生み出す、『玄人ほどうまく持ち味を引き出せる』ものです。
一方、ディストーションはどちらかといえば画一的なテイストになりがちですが、即効性のある味付けで『比較的簡単にド迫力の音を作れる』ものです。
優劣はありません。状況によって使い分け自由に表現するものです。カメラのレンズもそういうものなんじゃないかと。
いずれにせよ、自分にはまだまだどちらも『過ぎたオモチャ』程度なものでしょう。まあそこは決して悲観的に捉えず、バンバン使って楽しみながらコツを掴んでいきたいと思います。
蓮の花。レンズの特性がよくわかります。
風景。行田の田んぼアート、ギネス登録おめでとうございます。
建物を取るとこんな感じ。
鉄道は興味ありませんが、こういう風景は好きです。
※左側の白いモヤはフェンスの網が写ってしまったものですが、こういう雑な感じが好きなのでお気に入りの一枚です。
色付いてきています。
フルサイズが出たら即付けたいレンズの一つですが、APS-Cでもかなり満足できます。